こんにちは!パーソナルトレーナーの舩本です。

体内時計(概日リズム)が地球の24時間と少しズレているという事実は、私たちにとって非常に重要なテーマです。

この「25時間の壁」のなかで、日々のパフォーマンスをどう最大化させるか。その具体的な内容を話ていきます。

25時間周期の謎:なぜ「夜更かし」に流されるのか

人間の体内時計の周期は、正確には24時間ちょうどではなく、平均して約24時間10分〜25時間程度と言われています。これを「サーカディアンリズム(概日リズム)」と呼びますが、そのまま放置しておくと、毎日少しずつ寝付く時間が遅くなり、起きるのが辛くなっていく性質を持っています。

つまり、私たちの体は放っておくと勝手に「時差ボケ」を起こすようになっているのです。このズレを24時間にリセットする作業が、健康とバイタリティを維持するための鍵となります。

【1】光の力で「脳の時計」を起こす

体内時計の司令塔は、脳の視床下部にある「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という部位にあります。ここにある「親時計」をリセットする方法が、光を浴びることです。

朝の「光」を15分程度浴びる

起床直後に2500ルクス以上の光を浴びると、脳は「一日の始まり」を認識します。窓際なら曇り空でも5000ルクス程度はあるため、カーテンを開けて15分ほど過ごすだけで十分です。

※ルクスとは、光に照らされた面の「明るさ(照度)」を表す国際単位です。

15時間後のメラトニン

光を浴びると、眠気を誘うホルモン「メラトニン」の分泌が止まり、代わりに活動を促す「セロトニン」が分泌されます。重要なのは、「光を浴びた約15時間後にメラトニンが再び分泌される」という予約スイッチが入ることです。つまり、夜しっかり眠れるかどうかは、実は「その日の朝」に決まっているのです。

【2】食事で「全身の時計」を同期させる

脳の親時計がリセットされても、胃腸や肝臓、筋肉といった各組織にある「末梢時計」がバラバラでは、体はうまく機能しません。この全身の時計を一つにまとめるのが、「朝食」です。

糖質とタンパク質の黄金比

朝食を摂ることで血糖値が上がり、インスリンが分泌されると、末梢時計がリセットされます。特に、エネルギー源となる「糖質」と、体温を上げる「タンパク質」をセットで摂ることが推奨されます。

定時性の重要さ

毎日バラバラの時間に食べると、内臓がいつ働けばいいのか混乱し、代謝が落ちる原因になります。たとえ食欲がない朝でも、バナナ一本やプロテイン一杯を「決まった時間」に胃に入れるだけで、体内時計の同期率が上がります。

【3】夜の「深部体温」をコントロールする

「なかなか寝付けない」という悩みは、多くの場合、体温調節の失敗から来ています。人は「深部体温(体の芯の温度)」が急激に下がるときに、強い眠気を感じる仕組みになっています。

入浴は「寝る90分前」

40度前後の湯船に15分ほど浸かると、深部体温が上がります。上がった体温は元の温度に戻ろうと放熱を始め、約90分後に元の温度を下回り始めます。このタイミングで布団に入れば、スムーズに入眠しやすくなります。

足首を温め、足裏から放熱する

冷え性の人は、手足の血管が収縮して熱を逃がせず、深部体温が下がりきらないために眠れないことがあります。風呂上がりはレッグウォーマーなどで足首を温め、寝る直前には脱いで足裏から熱を逃がすのが理想的です。

【4】夜の「光」を気をつける

朝の光が「リセット」なら、夜の光は「妨害」です。特にスマホやPCから出るブルーライトは、脳に「今は昼だ」という誤った信号を送り、メラトニンの分泌を劇的に遅らせてしまいます。

  • 暖色系への切り替え: 21時を過ぎたら、部屋の照明を少し落とし、電球色の間接照明に切り替えましょう。
  • スマホとの距離: 寝る前のスマホ操作は、体内時計を1〜2時間後ろへズラすと言われています。せめて画面の輝度を下げ、ナイトモードを最大限に活用してください。

結論:

体内時計を整えることは、自分の体が本来持っているリズムを、地球のリズムに合わせることです。

  1. 朝: カーテンを開け、日光を浴びて朝食を摂る(親時計・末梢時計のリセット)。
  2. 昼: 日中に活動量を増やす。
  3. 夜: 入浴で体温をコントロールし、照明を落とす。

このサイクルを意識するだけで、25時間周期のズレによる「なんとなくの不調」は解消され、朝の目覚めから夜の入眠まで、体が本来持っているパフォーマンスを最大限に引き出せるようになるはずです。

ぜひ参考にしてみてください!